第467回 2020年3月22日(日)開催場所 八王子市
小田原城郭研究会の山本さんの案内でマニアの間で戦国時代最強の城と名高い滝山城の散策をしました。9:50八王子駅集合、滝山城までの移動は路線バスを使用しましたが、バス1台では乗り切れない状況でしたので、予定より1本先の先発組と後発組に別けてバス2台に分乗し滝山城の入口まで移動しました。天気も良く晴れ渡り絶好のお散歩日和、軽い山登りかと思いきや、いきなり「天野坂」と呼ばれる坂道に出くわし、息を切らしながら登りました。最初の天野坂から三の丸への移動をする際、次の曲輪(本丸、二の丸など城内の区分けされた敷地)への侵入を阻害する門が設けられた痕跡が見られるとの事。さらに、この門には側面射撃ができる工夫「横矢掛」が施されているとのこと。ここで攻撃されたら攻め込むのは難しいと感じました。ガイドの山本さん曰く「実践的でいやらしい造り」なのです。続いて三の丸から千畳敷、二の丸へ移動する際には深く掘られた空壕を眺め、ここを登ってくるのは至難の業であることも体感させていただきました。また、城内の二の丸、三の丸の周辺に沿うように巨大な池があり、山本さん曰く籠城のために水を確保したのではないかとのことですが、その大きさや貯水のためのダムが設けられている事などに驚かされました。ランチは早春の暖かさに誘われて咲いた桜と眼下の多摩川から 昭島の街、遠くは西武ドームまでの眺望も楽しみながら、持参したお弁当をそれぞれいただきました。
午後は滝山城の心臓部本丸を皮切りに裏口にあたる搦手口を目指しました。搦手口の急坂は危険なため山本さんから足腰に自身のある方のみとの指示がありましが、ほぼ全員搦手口を下りました。確かにとても危険でここを突破するのは難しいと痛感させられました。そして、本丸、中の丸ともう一度戻り小休憩を取った後、二ノ丸、東馬出、信濃屋敷、刑部屋敷、カゾノ屋敷の順に各曲輪を巡りました。ここでもまた、それぞれを区切る空堀の大きさに驚かされました。また、この周辺にも巨大な池があり、二重に施された戦国時代のダムにも驚かされました。池から大馬出を経由し再度二の丸を目指しましたが、滝山城の守りの要である枡形虎口や土橋など、複雑で巧みな構造、工夫など山本さんから解説がありました。全国でもここまで複雑に工夫された城は例が無いとの事でした。そして巨大な空堀を眺めながら三の丸、小宮屋敷、山ノ神曲輪へと足を進め小休憩を取りました。山ノ神曲輪の眺望も素晴らしかったです。これで滝山城の全ての曲輪を巡ったとの事で帰りは城内を通る鎌倉道から小田原へと繋がる小田原道を通り、ゴールの道の駅八王子滝山で解散としました。
今回は残念ながら新型コロナウィルスの影響も懸念されるとの事で打ち上げは中止、一刻も早い終息を願うばかりです。開催も懸念されましたが、関係者及び参加者のご理解のもと無事開催し、終了したのを感謝いたします。
【当日のコース】
八王子駅→天野坂→三の丸→千畳敷→二ノ丸→中の丸(昼食)→本丸→搦手口→本丸→中の丸(休憩)→二ノ丸→東馬出→信濃屋敷→刑部屋敷→カゾノ屋敷→大馬出→二の丸→三の丸→小宮屋敷→山ノ神曲輪→鎌倉道→小田原道→道の駅